なんかいろいろややこしくなっているIntelのCPUを勝手に整理。
その前にIntelのCPUコードネームの命名規則について。
・クアッドコア=ぷんたらfield
・デュアルコア=ぷんたらdale
なお、CPUのアーキテクチャのコードネームはこれらの規則には従わない。
Bloomfield | Lynnfield | Clarkdale | |
ラインナップ | Core i7 | Core i7/Core i5 | Core i5/Core i3 |
ソケット | LGA1366 | LGA1156 | LGA1156 |
FSB | QPI | DMI/PCIe | DMI/FDI/PCIe |
メモリ | DDR3-1066/3ch | DDR3-1333/2ch | |
ノースブリッジ | X58 | P57/P55/H57/H55/Q57 | |
内蔵GPU | × | × | ○ |
L2キャッシュ | 256KB×4 | 256KB×4 | 256KB×2 |
L3キャッシュ | 8MB Share | 8MB Share | 4MB Share |
Intelは既にラインナップをCore i7/i5/i3に分割するとしているが、これは
コードネームごとに分けることはなさそうである。既存のCore i7の下位の2
つのSKU(940と920)については、Lynnfieldの上位とクロック周波数がオー
バーラップするため、Lynnfieldの上位SKUはCore i7と名乗る可能性は高い。
また、BloomfieldではFSBにQPIを採用し、PCI Expressバスをチップセッ
トであるX58から接続しているが、LynnfieldはCPUから直接出す仕組みにな
る。これはノースブリッジのほぼすべての機能を内包することを意味し、グ
ラフィックスやPCI Express接続のカードがメインメモリにアクセスするよ
うな場合は、X58以上に短いレイテンシで転送することができる。Core i7
と名乗っても異存はない。
ただグラフィックスなどは、すでにメモリアクセスのレイテンシを隠蔽
するような仕組みが用意されており、どちらかといえば帯域幅を消費する。
レイテンシの削減はグラフィックスよりも、NICやRAIDコントローラなど
のような、レスポンスを重視する用途のほうが向いていると思われる。
P/H/Qの55/57シリーズチップセットは機能別にSKUがわかれているが、
HとQでもClarkdale内蔵のGPUを引き出すインターフェイスが用意される。
一方いずれも1チップ構成となるようだ。
ようだ、と書いたのは、11日のイベントで展示されていたP55マザーボー
ドのなかで、一部は確かに1チップであることが確認されたが(純正の
DP55KGなど)、GIGABYTEの「GA-EP55-UD3P」のように、ヒートシンク
の数が明らかに多いものも存在するからだ。詳細は不明だ。
PCIe内蔵、高性能で非の打ち所があまりないLynnfieldをみてしまうと、
BloomfieldのTDP 130Wや3chメモリアクセスなどは無駄に見えそうだが、
6コアのGulftownに移行できるのはBloomfieldだけである。将来を見据え
るなら、あえて今Bloomfieldを選ぶ手もあるだろう。逆にメモリのバンド
幅を気にしないのなら、Lynnfieldを選ぶべきである。